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「カラマーゾフの兄弟」ドラマのオリジナルサウンドトラック盤と読書のためのクラシック名曲集とどちらをチョイスする?

今年(2013年)の1月12日からフジテレビ系でスタートしたドラマ「カラマーゾフの兄弟」。それぞれの俳優さんたちのカラーがすごく印象的ですね。原作は19世紀のロシア文学を代表するフョードル・ドストエフスキー。最後の長編小説と言われたものがドラマ化され、話題になっていることは皆さんもご周知の通りのことと思います。

原作についてとかは、文学を勉強していたわけじゃないし、実際読んでいないので、この記事ではパスですが(笑)、ドラマで使われている音楽がとっても興味深いので今日はちょっと探ってみたいと思います。

●ドラマで使われている数々のクラシックの名曲たち

一番大きなところ、毎回使われるようなところでは、劇伴と言われているこのドラマのために作られた羽深由理さんのオリジナル曲とか、ロック系の曲が大きく割合を占めてはいるのですが、合間合間に流れてくるクラシック音楽に私は耳を奪われます。(あ、でも羽深さんの3拍子系のオープニングで流れてくる「宿命」(多分)もかなりのインパクトがありますけれど…!)
今まで使用された曲をざっと挙げてみると…


カラマーゾフの兄弟 DVD-BOX

(↑ タワーレコードに飛びます。)

[かわいい]サン=サーンス/「死の舞踏」
[かわいい]サミュエル・バーバー/「弦楽のためのアダージョ」
[かわいい]ラヴェル/「亡き王女のためのパヴァーヌ」
[かわいい]ショパン/「子守歌」
[かわいい]チャイコフスキー/序曲「1812年」作品49
[かわいい]モーツァルト/「レクイエム」
[かわいい]マーラー/交響曲第5番第4楽章
[かわいい]グリーグ/「ペール・ギュント」より“山の魔王の宮殿にて”
[かわいい]ショパン/ノクターン第20番
[かわいい]チャイコフスキー/スラヴ行進曲 などなど。
(参考:Wikipedia→カラマーゾフの兄弟 (テレビドラマ)

 

●バーバーのアダージョ

上記中、特にバーバーの「弦楽のためのアダージョ」は使用される頻度が高い気がします。前記事の「泣けるクラシック名曲」をご紹介した時にも印象に残る曲だったことを追記してありますが、このドラマの印象ととてもマッチします。
弦楽四重奏曲第1番の第2楽章の前半部分を用いて編曲されたのが「弦楽のためのアダージョ」。3つの音の上行形が幾重にも連なっていくようなメロディーが誰もが持っている何らかの想いと重なるような…とても印象的なラインから始まります。

バーバー450.jpg
バーバー自身は、葬儀のための曲ではないと言っていたようですが、ジョン. F. ケネディの葬儀の時にも使用されたり、昭和天皇が崩御の際に追悼演奏会で演奏されたりしたことで、かなりイメージが定着してしまったようです。
確かに、厳かな雰囲気の曲調は葬列を想像したり、祈りを捧げたくなりますね。
そんな曲がカラマーゾフの兄弟の中でどういう場面に使われているのか、ふと耳を凝らしていると、その意図が見え隠れしてくるかもしれません。

 

●オリジナルトラック盤が出ました!

ということで、オリジナルトラック盤が2月27日に発売されました! もちろんそのバーバーの「弦楽のためのアダージョ」も収録されていますが、ピアノ・ヴァージョンでのエントリーです。ドラマでもピアノで流れてくる場面を見た記憶があります。

収録曲
01.カラマーゾフの兄弟~宿命~ / 羽深由理
02.羽深由理/食卓
03.羽深由理/夜陰
04.羽深由理/病葉
05.羽深由理/黒百合
06.羽深由理/カラマーゾフの兄弟~思慕~
07.羽深由理/夕闇
08.羽深由理/群鴉
09.羽深由理/オキザリス
10.羽深由理/カラマーゾフの兄弟~虚心~
11.サン=サーンス/交響詩「死の舞踏」作品40
[指揮:小林研一郎/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団]
12.バーバー/弦楽ためのアダージョ[ピアノ:ジョン・ノヴァチェク]
13.マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調~第4楽章「アダージェット」より
[指揮:井上道義/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]
14.ブルックナー/交響曲第8番~終楽章~より
[指揮:ゲルト・アルブレヒト/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団]
15.ラヴェル/亡き王女のためのパヴァ-ヌ
[指揮:飯森範親/チェコ・フィルハーモニー室内管弦楽団]
16.ベートーヴェン/アダージョ~ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」第2楽章
[ピアノ:羽田健太郎]

 

●読書のためのクラシック名曲集

実は、このドラマのサウンドトラック盤が出る前の1月9日に先発されていたアルバムがあるんです。原作を読みながら、想像をかきたてていこうという主旨。サスペンス、 恋愛、哲学問答などさまざまな要素を含むこの小説の名シーンによく合う、ロシア生まれのクラシック音楽が 21 曲セレクトされています。収録曲を眺めているだけで、何となく見えてくる人もいるのではないでしょうか?

「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー)サウンド・イメージ・アルバム〜読書のためのクラシック名曲集─セルゲイ・プロコフィエフ

(すみません。2023年現在、こちらは扱っているショップが見つかりませんでした。リンク切れとなります。)

〈収録曲〉
01 伝承曲:ロシアの晩祷のための聖歌―鐘(Introduction)
02 プロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」Op.64より、モンタギュー家とキャピュレット家(Book1)
03 リムスキー=コルサコフ/歌劇「皇帝サルタンの物語 Op.57より、くまんばちの飛行(Book2/3)
04 ショスタコーヴィチ/交響曲第 9 番 変ホ長調 Op.70 第3楽章(Book2/3)
05 プロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64より、少女ジュリエット(Book4)
06 オレクホフ/トロイカ変奏曲(Book5)
07 ストラヴィンスキー/詩篇交響曲 第1楽章(第38篇 第13-14節)(Book5)
08 チャイコフスキー/聖金口イオアン聖体礼儀(聖ヨハネス・クリュソストムスの典礼)Op.41 VII. ケルビムの歌(Book6/7)
09 ムソルグスキー/組曲「展覧会の絵」(ブレイナーによる管弦楽編)I. 小人(Book8)
10 ハチャトゥリアン/ガイーヌ組曲 第1番 – IV. アイシャとアルメン(Book8)
11 伝承曲: 黒い瞳(Book8)
12 ショスタコーヴィチ: 交響曲第8番 ハ短調 Op.65 – 第3章(Book9)
13 ムソルグスキー/歌劇「ホヴァーンシチナ」ゴリツィンの追放(リムスキー=コルサコフ編)(Book9)
14 カバレフスキー/組曲「道化師」Op.26 – I. プロローグ(Book10)
15 プロコフィエフ/ワルツ組曲 Op.110 – VI. 幸福(シンデレラ)(Book11)
16 ショスタコーヴィチ/交響曲第11番 ト短調Op.103「1905 年」第2楽章(抜粋)(Book11)
17 ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43(抜粋)(Book11)
18 プロコフィエフ/ハムレット Op.77 – ハムレットの父親の亡霊(Book12)
19 プロコフィエフ/バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64より、モンタギュー家とキャピュレット家(ギスケによる吹奏 楽編)(Book12)
20 タネーエフ/聖イオアン・ダマスキン Op.1「ラッパは鳴る時に」(Epilogue)
21 カリンニコフ/交響曲第1番ト短調 – 第2楽章(Epilogue)〈デジタルブックレット収録(iTunes Store のみ)〉

*ちなみに「カラマーゾフ」というのは、ロシア語で「黒く塗る」という意味を持っているそうです。収録曲にも「黒」を意識したものがそれぞれ並んでいますね。

またドラマでは、カラマーゾフ家を「黒澤家」、舞台はカラスが飛び回る「烏目町」、さらに黒を基調とした画面づくりをしているそうです。フジテレビの「カラマーゾフの兄弟」ページでは、スタッフによるつぶやき等も載っていて結構面白いですよ。黒澤家の家具について等の情報とかそのこだわり方も楽しめそうです♪

その他に、CDも含め書籍など探してみたい方はこちらからどうぞ。

[次項有]楽天で「カラマーゾフの兄弟」のあれこれを探す

[次項有]タワーレコードで「カラマーゾフの兄弟」を探す

 

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