モーツァルトの音楽の活用法というのはあちらこちらに波及しているようで、あら、こんなところでも…? と、思いがけず遭遇してしまうことがあります。
「日本酒」の酒造さんたちの間でもモーツァルトが随分前から注目されているようですね。モーツァルトの音楽を聴かせて美味しいお酒になるようにと仕込んでいるところが実は意外と多いというお話を聞きました。ワインとかヨーロッパ系のお酒ならなんとなく理解出来るような気もするのですが、「日本酒」だなんて…!! とちょっと驚き。
そして、何故モーツァルトを使っているのか…それにもちゃんとした理由があってのことだというのです。
〈モーツァルトを聴いて美味しくなるお酒〉
例えば、福島県喜多方市にある小原酒造株式会社さん(1717年=享保2年創業!)では、ベートーヴェン、バッハ、演歌、ジャズなど様々な音楽を聴かせるという実験を繰り返したのだそうで。他の音楽には目立った反応はなかったけれど、モーツァルトだけは高泡、酵母などに顕著な変化があったのだそうです。そして更に研究を重ねて造られたお酒が「蔵粋(くらしっく)」!
この「蔵粋」はシリーズものになっていて、更に驚くことに、大吟醸には交響曲第41番「ジュピター」を、純米酒にはピアノ協奏曲を…とそれぞれのお酒の仕込み方によって聴かせる音楽をも変えていらっしゃるそうなんです。全ては実験データを元に曲も決められたのだとか。飲んでみたいではありませんか!
蔵元さんに問合せても良いと思いますが、現在身近なところで簡単に入手出来るのは、楽天!
利き酒セットもあるようなのですが、結構人気のある商品のようで売切れは早いようです。新酒が出回る頃、覗いてみるといろいろ選べると思いますよ♪ 「協奏曲」とか「アリア」とか、音楽関連の名前のついたお酒が並んでいるのは、か〜なり興味深いかと思われます。
あと、地元の福島県喜多方市の「ふるさと納税」にも並んでいますよ!!
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そうそう…「利き酒」という言葉。「聞き酒」とも書くんですよね。後者だと何となく音楽に関係がありそうな気がするけれど…。残念ながら「利酒の由来」は音とは関係なかったみたいです。けれど「聞き酒」は個人的に音と関連づけたいなぁ〜(ってしつこいかっっ)。
神奈川県秦野市にある金井酒造店(1868年=明治元年創業)さんのHPを拝見したところ、蔵人たちの様子も書かれていました。おおよそ11月頃から仕事始めになり4月まで「待ったなし」の「真剣勝負」が続くのだそうで、その様子がとてもわかりやすく「若だんなの酒造日誌」に綴られていました。
乳牛にモーツァルトを聴かせたら上質の乳が出るようになったとか、様々な情報からモーツァルトを麹菌に聴かせるということを取り入れ始めたのだそうです。それがそのままお酒の名前にまでなり「音楽醸造酒『モーツァルト』」が誕生したそうですよ。
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日本酒ばかりではありません。
「奄美大島開運酒造」さんでは、なんと焼酎を造る時に「音響熟成」というのを採用しており、3ヶ月間交響曲を聴かせているのだそうです☆
そうして出来たお酒が「れんと」。「れんと」というのは、音楽用語で「Lento」(イタリア語)「ゆるやかに、ゆったりと」というような意味で使われます。じっくりと、ゆっくりと、まろやかな味に仕込まれているという「れんと」は黒糖焼酎ですが、糖分はゼロなのだそうで。なんだかとっても美味しそうですね☆ 何の交響曲なのか、今度「奄美大島開運酒造」さんにお話をうかがってみたいものです♪
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さて、最後に番外編ですが、やっぱりお酒ネタにうさの大好きな「赤ワイン」が登場しないなんて、寂しいことなので登場させちゃいます(笑)。
こちらはラベルをお楽しみください♪
ラヴェル作曲の「ソナチネ」第3楽章をモチーフにしたラベル。(ラヴェルのラベルだなんてっっ)
とっても素敵ですね♪ スペインのワインです。「アルモニエ」とは「ハーモニー(調和)」のこと。ワインのコンセプトにもなっているのだそうです。
赤色の音符は葡萄の実をイメージして、一粒ずつ調和して出来るワインと音楽を重ねたのだそうです。ラヴェルの「ソナチネ」という曲、私も大好きな曲の一つで、特に第2楽章の出だしが素朴に始まり、昔のことなど思い出したくなります。
こちらのワインは以前「ワイナリー和泉屋」さんで購入出来たのですが、現在(2014年)は、扱われていません。ごめんなさい。
こんな風にお酒が出来ていく過程や、ラベルがデザインされた時の意味など酒の肴にして飲むお酒も悪くないんじゃないでしょうか♪
そして、日本酒のBGMにはやっぱり「モーツァルト」が良かったり…するのかもしれません^^
おまけ知識として…著名な作曲家たちの中でアルコール中毒で亡くなられた方もおります。
「展覧会の絵」で有名なムソルグスキーとか、「草競馬」などを作ったフォスターとか…。どれだけ好きで飲んでいたのかは図り知れませんが、アルコールはほどほどに、ほろ酔い気分が最高の楽しみ方じゃないかなと酒飲みのうさは思うのでありました。
今晩も美味しいお酒を!
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コメント
こんにちは!
このワインのラベル、なかなか良いですね。これを飲みながらラヴェルを聴く……かなりおしゃれ!今度探してみます。でも、見つけても飲みたい一心で、ラヴェルをかけるのを忘れたりして。
モーツァルトの音楽の「効能」はよく言われますが、私は、じゃあ、ストラヴィンスキーの「春の祭典」をニワトリに聴かせて産卵させたら、その卵はどんな風になるんだろう、とかとってもいけないことを考えてしまいます。乳牛にカルメンを聞かせたら、いきなり立派な角がどんどん伸びてくるとか……
そして、私としては、昨日ノーノを聴いたので今日は胃がキリキリするのでしょう……天罰!
お酒の種類で曲が違うって興味深いですね(^^)。
>MUUSANさん
ワインというのは結構一期一会的なものがあったり、お店によって仕入れのルートがずいぶんと違ってくるようなので、近くのお店ではなかなか見つけられないことがあるかもしれません。が、店頭でじかにしっかり見て行くともっと面白いラベルに遭遇したりするかもしれませんよ☆
「春の祭典」鶏ヴァージョン…なんだかとても怖いことになってしまいそうな…。無精卵なのに、卵を割ったらひよこでも出てきたりしたらどうしようみたいな(笑)。それよりなにより、ノーノを花が咲きそうな植物に聴かせてあげると全く新種の花が咲くかもしれなかったりしてっっっ。想像すると結構怖かったり面白そうだったり…(笑)。
>kontentenさん
あっちにもこっちにも、コメントありがとうございます☆
そもそも「大吟醸」とか「本醸造」とか「純米酒」とか、日本酒初心者の私には、その製造過程がどう違うのかはわかりませんが、他の作曲家の曲では数値が変わらないのに、モーツァルトのいくつかの曲だけ数値が変わるってやっぱり凄いことだと思いますし、しかもお酒の種類によって数値の変わり方が違うっていうのも驚きました。やっぱり「お酒は生きている!」という感じですよね^^
モーツァルトの特殊な周波数に関しては、医学会でも注目されているようです☆