2003年に「漫画アクション」(双葉社)で連載が開始された漫画「マエストロ」が、映画となっていよいよ1月31日より全国ロードショー!
この映画、クラシック音楽をかじった者として、前評判からしても、すごく観たいです!
オーケストラの曲としてメインになるというベートーヴェン/交響曲第5番「運命」は、監督を始めとしたスタッフさんたちも、様々な音源を聴き比べたりもしたそうです。同曲異演の愉しみはクラシック音楽の醍醐味でもありますからね。
その他にもシューベルト/交響曲第7番ロ短調「未完成」なども使われているようです。
●団員と指揮者とのバトルに注目!
この映画に登場する「中央交響楽団」は50人規模のオーケストラ。この映画の見どころの一つとして、オーケストラと指揮者との対立がすさまじいようです(笑)。
「指揮者はオーケストラの敵ですよ」
という台詞があるようですが、実際、元NHK交響楽団の団員だったヴァイオリニストの鶴我裕子さんは、「バイオリニストは肩が凝る」(アルク出版企画)という書籍の中でこんなことを書かれていらっしゃいます。
本来、指揮者はプレイヤーのカタキだ。人につらいことを全部押しつけておいて、手柄は横取りする、嫌われて当然の存在なのだ。…
(「スヴェトラーノフの死んだ日」124Pより)
なるほど。現実の世界でもバトルは本当にあるらしいです(笑)。ちなみに、鶴我さんのこの本、本音満載で痛快! ぐいぐい引き込まれますよ♪
あ、もちろん! 指揮者とオーケストラが一体となって、オーケストラは指揮者を信頼して…!! というのが 本来の姿なので、お間違えのなきように(笑)。
●役者さんたちの努力が半端じゃなかったらしい
さて、主人公となる第1ヴァイオリン、コンサートマスター・香坂真一役の松坂桃李さんは、2013年6月末頃に初めてヴァイオリンを手にされ、12月頃から本格的な練習を始められたそうです。
ヴァイオリンって、構えを覚えるだけでも大変って聞きます。そして音を出すにも最初はもう耳を塞ぎたくなるくらい大変な音ということも知っています…(笑)。松坂さんの構えは、写真で拝見する限りとても美しいですよね!
指揮者・天道徹三郎役の西田敏之さんは、日本を代表する指揮者の一人、佐渡裕さんと対面し、指揮の心構えと実技を学んだのだとか…!
その他にも映画に登場される役者さんの中でも、
斎藤暁さんは、トランペットが特技だったり、
嶋田久作さんは、かつてピアノの調律師だったそうです。
どう生かされているのかも見どころの一つですよね。
コンサートシーンの撮影は、横須賀芸術劇場にて行なわれたそうです。本格的なホールの様子を知っておくと、普段はクラシック音楽のコンサートへ足を運ばれない方も、身近に感じられるようになるかもしれません。
●演奏吹き替えのメンバーが超一流!
オーケストラの演奏吹き替えは、
佐渡裕さん指揮/ベルリン・ドイツ交響楽団
エンディングテーマは、第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで優勝された全盲の奇蹟のピアニスト辻井伸行さんが書き下ろした曲なのだそうです。
辻井さんの曲はとても温かく私たちの心に響く曲が多いので、この映画の中でも何かをきっと運んできてくれるに違いありません!
早く観たいです!
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(前売りは終了しました。)
オリジナル・サウンドトラックも映画に合わせて発売されました。そして、主題となっている「運命」と「未完成」の佐渡さん&ベルリン・ドイツ交響楽団の録音がこちらです。 ↓
左=Soundtrack/マエストロ! 辻井伸行 佐渡裕 / Berlin Deutsches So
右=ベートーヴェン(1770-1827)/Sym 5 : 佐渡裕 / Berlin Deutsches So +schubert: Sym 8 (Hyb)
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