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新垣隆&礒絵里子デュオ・コンサート「ロンド形式のように東京文化会館に帰ってきました!」

クラシック・コンサートってこんなに「愉しい」ものだったっけ? 思わずそんなことを考えてしまったコンサートでした。

クラシック音楽の楽しさを1人でも多くの人に届けたいという新垣隆さんの想いが礒さんとのコンサートによって形になったんだろうな…と、なんだか私まで嬉しくなるようなコンサートでした。

終演後のお二人

終演後のお二人

 

新垣隆(ピアノ)&礒絵里子(ヴァイオリン) デュオ・コンサート 〈CDアルバム「ロンド」発売記念コンサート〉

3月30日(月)14時、19時(2回公演)
東京文化会館小ホール

〈プログラム〉
モンティ/チャルダーシュ
ドヴォルザーク=クライスラー編/わが母の教え給いし歌
ドビュッシー=ハイフェッツ編/ゴリウォーグのケークウォークドビュッシー/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン

―休憩―

新垣隆/即興演奏(プログラムには載っていません)

新垣隆/ロンド
ディニク/ひばり
サン=サーンス=ハイフェッツ編/白鳥
ヴィラ=ロボス/黒鳥の歌
新垣隆/哀しい鳥
マスネ/タイスの瞑想曲
サラサーテ/カルメン幻想曲

アンコール(確認中)
ポンセ=ハイフェッツ編/エストレリータ
クライスラー/愛の喜び

コンサートが終わった時、とても元気になっている自分がいて(仕事で疲れていたのですが(笑))、もっともっと音楽に触れていたくなるような…正に音を楽しめた「音楽」の原点のような…そんなコンサートでした。

19時から始まり、アンコールが終わったのが21時20分頃。かなりの長丁場でしたが、トークも交えての2時間とちょいはあっという間でした^^

 ● 音の会話が織りなす時間 ♪


礒絵里子さん
の奏でるヴァイオリンの音色の第一印象は、
「なんて深く包み込んでくれる響きなんだろう!」

優しく胸に染み込んでくるような深く重厚な音でした。

写真は、2015年2月の会見時のものです。

写真は、2015年2月の会見時のものです。

昔からビジュアル的に綺麗な方だったのでお名前は存じあげていたのですが、ちゃんとしたホールで演奏を聴くのは今回が初めてでした。

ビジュアルだけじゃなく、実力を伴われた本格的な方、しかも想像以上に音楽の深さがある方でした!!

時に姐(あねご)のように(笑)勇ましくぐいぐいと音楽を引っ張っていかれたり、時に優しく包み込んでくれたり、とても乾いた音色かと思えば、艶っぽくなったり、きらきらしたり…その表現の広さ、引き出しの多さは本当に素晴らしいの一言!

 

そして新垣隆さんのピアノはというと…驚くほど存在感を隠すんです(笑)。空気みたいなんだけれど、密かに主張して礒さんにじわじわと絡んでいくんですよ。いやぁ面白い!!

2015年2月に行なわれた会見の時の演奏

2015年2月に行なわれた会見の時の演奏

柔らかな音色は、  f (フォルテ)になってもその柔らかさが変わらず、弾力性のある響きに心奪われました。

ピアノはベーゼンドルファーを使用。スタインウェイを選ばないあたり、何となく新垣さんらしいような気がします( ´艸`)
(写真は会見時のものなので、ベーゼンではありません。)

 

そしてそんなお二人のデュオは、細部に至るまで縦のラインもきっちり合うし、なにより「音の会話」が本当に素敵でしたヽ(´▽`)ノ

ある時は戦いながら、ある時は寄り添いながら、お互いに好きなことをやっているようでありながら、音楽がちゃんと同じ方向を向いて息もピッタリ!  正にこれぞデュオの醍醐味だなぁ(はーと)。

2015年2月の会見時の演奏

2015年2月の会見時の演奏

お二人はウン十年前の学生時代からアンサンブルをされていらっしゃったということもあるのでしょうね。その阿吽の呼吸は安心して身を委ねることが出来ましたよ。

 

 ● ハイフェッツ編の「白鳥」は白眉もの!

後半は、とにかく盛り上がったし、惹き込まれっぱなしでした!

啓翁桜

啓翁桜(イメージということで)

 

プログラムには載っていなかった新垣隆さんの即興ピアノ演奏からスタート!

前半のラストの曲だった「ツィゴイネルワイゼン」の触りから始まり、日本人の心をくすぐる「さくらさくら」をモチーフに、途中でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲なんかも顔を出しながら即興演奏が展開されていきました。

 

続いて新垣さん作曲の「ロンド」。すごく可愛い曲なんです。CDでも何度かすでに聴いている曲なので、今は出だしのフレーズは口ずさめるくらい洗脳されています(笑)。愛着がわくメロディーラインなのですよ^^*

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ディニクの「ひばり」も素敵でした。…実はこの「ひばり」では、新垣さんの即興が爆裂(笑)。「エリーゼのために」(ベートーヴェン作曲)とか、NHK連続テレビ小説だった「あまちゃん」(2013年4月1日〜9月28日)のテーマ曲とか聴こえてきて、ニヤニヤしちゃいましたよ。

気分が乗ってきたところで、大好きなサン=サーンスの「白鳥」へ。ヴァイオリンの名手でもあるハイフェッツの編曲です。これが本当に白眉でした!

昨年北海道で遭遇した白鳥の群れ

昨年北海道で遭遇した白鳥の群れ(白鳥のイメージということで)

まるでオーケストラを聴いているかのような豊かな響き。次から次へと幾重にも広がる和声の色彩感が本当に際立って美しく響き、心に染みてきます。キラキラ輝く水面をゆったりと泳いでいる白鳥の姿が重なってきて、高みに向かっていくあたりなんて、泣きそうになるくらい感動しました。

…すみません。「泣きそう」というのは嘘です。本当は「泣きました」^^; いやぁ、やられましたよ。予想外でした。今、思い出してもじんわりきます(笑)。

そのあとはヴィラ=ロボスの「黒鳥の歌」、新垣隆さんの「哀しい鳥」へと続き、もうボルテージが上がりまくりました! これらの曲についても触れたいけれど…それはまたの機会にしておきますね。

 

 ● ロンド形式のように、ここに戻ってきました

新垣隆さん作曲の今回のCDのための書き下ろし「ロンド」。

「ロンド」ってよく聞くけれど、実際のところ、なんのことかおわかりでしょうか?

お二人のCD「Rondo〜珠玉のヴァイオリン名曲集」

お二人のCD「Rondo〜珠玉のヴァイオリン名曲集」

 

「新音楽辞典」(音楽之友社刊)では「〈円い〉の意味のフランス語で輪舞およびその歌。…」となっていました。
そうなんです。くるくる廻って踊る、輪になって踊る、そんな音楽です。

それがお二人流に解説してくださったところによると、

「『春夏秋冬』のように廻り回って戻ってくる。」

「いろいろ旅をするけれど、最終的にはお家に戻ってくる。」

ををを…! これは解りやすいですね! 新垣さんが例のあの一件を起こした際、学生さんたちが率先して署名運動などされ、慕われている先生なんだなぁって思っていましたが、その解説とか語りとか、すごく楽しくて解りやすくて、人気者だったという理由がよくわかりました。

 

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実はこのあと…

「学生の頃、新垣さんと、この東京文化会館で演奏会をしたことがあったんですよ。何十年も経ってまたここにこうして帰ってきました。」

「まるでロンド形式ですね。」

「ロンド形式の人生を歩んでいます。音楽家として帰って来られて良かった。」(会場は爆笑)

そうそう! そういえば、一番最初の自己紹介は「最近、テレビに出過ぎだと顰蹙(ひんしゅく)をかっている新垣です。」なんて自虐ネタも結構飛び出しましたよ(笑)。

コンサート終了後のお二人

コンサート終了後のお二人

 

今後、1年くらいかけて、全国ツアーもされるお二人。(コンサート情報は前の記事参照)。

コンサートの感動をもう一度味わいたい人も、演奏会には行けないから残念っていう人も、お二人の演奏はCDでも楽しめるので、オススメしたいです!

トークは入っていないけれど、ただの「時の人」というだけには留まらず、本物の音楽を届けてくれる素晴らしい演奏家なのだということがわかるCDだと思います。

Sony Music Shop→新垣隆&礒絵里子 ロンド~珠玉のヴァイオリン名曲集 (HYBRID CD)
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HMV→ヴァイオリン作品集/Rondo-珠玉のヴァイオリン名曲集: 礒絵里子(Vn) 新垣隆(P) (Hyb)

 

 

*写真はご本人&事務所様などの許可を得て掲載させていただいております。
お二人のCDはこちらで購入できます。


コンサート情報&チケットはこちらからどうぞ。

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