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清らかな音2〜まもなく開幕!

2016年の東京五輪招致アピールのため、10月2日にデンマークのコペンハーゲンで開かれる「国際オリンピック委員会(IOC)総会」に鳩山由紀夫首相が出席すると発表されたことが大きな話題になっていますね♪

オリンピックといえば、来年2010年にカナダ・バンクーバーで開催される冬季オリンピックとパラリンピックがとても楽しみですが、実はもう一つのオリンピックがクラシック音楽界にもあるんです。
それは「国際障害者ピアノ・フェスティバル 2009」(前・ピアノ パラリンピック)。
オリンピックのプレ・イヤーとなる今年、このピアノ・フェスティバルが、まもなくカナダのバンクーバーにて幕をあげます!!

バンクーバー国際障害者ピアノフェスティバル
(Vancouver International Piano Festival by People with Disabilities 2009)

〈日程〉2009年
[かわいい]9月30日———開会式(at Christ Church Cathedral)
[かわいい]10月1・2日—大会(at Tom Lee Music Hall &Christ Church Cathedral)
[かわいい]10月3日———出場者による演奏会(at UBC Chan Centre)
[かわいい]10月4日———閉会式(at UBC Chan Centre)

世界16か国から参加する79人。日本からは53人が出演する予定。
そうなんです! 大半が日本人。実はこのフェスティバル、日本から発信されたものなんです。第1回は4年前の2005年、「ピアノ・パラリンピック in JAPAN」と銘打たれて開催されました。そして今回は第2回目を迎えるんです。「パラリンピック」という名称は一度許可がおりたものの、スポーツとの区別をして欲しいとの要請があり、現在は上記のような名称になってしまったのだとか。「ピアノ・パラリンピック」の方がわかりやすいのに…と思うのは私だけではないと思いますが…。スポーツ界のお偉いさんたちは…(以下自粛)。その辺の経緯については、おおよそのことが下記の本の中にも綴られています♪


ピアノが私に翼をくれた障害をもった「天使」たち
近藤裕 著
アチーブメント出版 刊
2,625円(税込)

さてさて、演奏の内容はというと、出演される人たちの何名かの演奏を3月と7月に実際にホールで聴いてきました。3月のことは本館の「うさうさの月記帳」「清らかな音」に書いてあります。彼らの演奏を聴くととても勇気づけられます。そして彼らの音がどれだけ清らかに感じることか。2回のコンサートでひしひしと感じました。心から応援したい気持ちでいっぱいです!
精神的な病を抱えている出演者は、本番パニックにならないようにお祈りしたいし、身体の病を抱えている人は、ちょっとした体調の変化で硬直したり、痙攣したりするようなので、万全に整うように…と願います。
どうか、みんな普段通り弾けますように!!
出演者のうち何名かは地方新聞等のインタビューや取材記事が掲載されているようですので、参考URLとして載せておきますね。(他にもあるのですが、私が7月に演奏を聴いた人を抜粋しました。ただ新聞社は古い記事は削除されてしまう可能性もあることをご了解ください。また、その下には、私が演奏を聴かせていただいた時の印象などを少し入れておきました。)

[かわいい]山崎理恵さん
http://www.jiji.com/jc/c?g=jfn&k=2009091600605
足が動かなくなってしまったのでペダルの代わりになる器具を口で操作しながらの演奏。もともとピアニストだった山崎さんは、フレージングもとても丁寧です。ペダルのことは目をつぶって聴いていると全くわかりませんでした。

[かわいい]野田あすかさん
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20090912ddlk45040660000c.html
広汎性発達障害、右足の不自由なこと、左耳感音難聴というたくさんの障害を抱えているのに、その音楽性はマルタ・アルゲリッチ(ピアニスト)のようにも思えました。彼女の表現力の深さにはどんどん引き込まれ、目を見張る演奏でした。

[かわいい]鈴木凛太朗さん
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20090919ddlk28070519000c.html
ダウン症で右手首欠損、内臓疾患で、右手に指はついていません。今回演奏するベートーヴェンの「悲愴」(ピアノソナタop13)の第2楽章も、先生にアレンジしてもらい、2年もかけて最後まで弾けるようになったのだそうです。

http://whatsnew.hellobc.jp/2009/09/bcnews-0909-02.php
そして、障害者と言えば、まだ記憶に新しいヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した盲目のピアニスト辻井伸行さん(この時の記事は別記事に書いています)の新しいCDが9月16日に発売されました! 今はフォトアルバムのCMにも登場されていらっしゃいますね。恩師の川上昌裕先生(実は川上先生とは、田舎の先生が一緒。つまり同門なのです!!)のお写真もとても素敵なCMです♪
辻井くんの音色は心にとても沁みます。優しいです。暖かいです。いくら形容しても届かない何かがあります。
コンサートはほとんど即完売状態なので、せめてCDで浸ってみるのはいかがでしょうか?
今回リリースされたのは、2005年のショパン・コンクールのCD。この時は「批評家賞」を受賞していました。

10月追記
「バンクーバー経済新聞」に開会式の様子が掲載されました。

http://vancouver.keizai.biz/headline/698/

 

追記:野田あすかさんのCD&本


野田あすか/発達障害のピアニストからの手紙

 


ピアノ作品集/野田あすか: 哀しみの向こう (+dvd)

 

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コメント

  1. chicory より:

    こういう大会があるんですね。知りませんでした。
    ほんとに出場する方々、みなさんが悔いのない演奏ができればいいですね。そして、素晴らしい思い出になりますように。
    でもやっぱりパラリンピックだとスポーツ・・・と連想してしまうので、現行の大会名のほうがわかりやすいかなぁと私のような門外漢は思います。

  2. gyaro より:

    障害者の方の演奏は見たことがありますが、
    すばらしいですよね!
    いつも感動しちゃいます☆

  3. うさ より:

    >chicoryさん
    活動が始まって第2回目ということもあり、まだなかなか知名度があがっていかないようなんですよね…。今回も壮行会等で全国の何カ所かで無料の彼らのコンサートがあったりしましたが、ほとんどお客さんが入っていないのがとても残念でした。そういう意味でも主催者の方たちは「パラリンピック」の名称を使わせてもらいたいという想いが強いようですし、一度は許可がおりたのに…という気持ちもあるようです。その辺の経緯について上記の私の文章は説明不足だったかもしれませんので、ほんの少しですが補足してみました。個人的な意見もそうだけれど、何よりも当事者たちが望んでいることだし、私はこうして1人でも多くの人に知ってもらえるように小さなブログに書くことしか出来ないけれど、何か出来たらいいな…と思っています^^

  4. うさ より:

    >gyaroさん
    gyaroさんもコンサートに行かれたことがあるんですね!! 初めて彼らの演奏に触れた時、私は涙が止まらなくなりそうでした。先生の言うことをきちっと聞いてその通りに弾こうとする人もいれば、自分なりに音楽を捉えて弾ける人もいる。自分のオリジナルの曲を披露した人もいるし、2回行っただけですが、様々な人たちがいると知りました。だけどみんなに共通していることは、「音楽の繊細な部分を感じて表現しようとしている」ことでした。ここまで繊細な音楽を感じるということは天性のものだと思ったし、極端なことを書くと、それを感じられない(感じられなかった)私たちの方が「障害者」なのではないかとすら思ってしまいました。

  5. kontenten より:

    ヨハン・シュトラウス2世:ボスコフスキー
    ウィーン・フィル 『ワルツ&ポルカ集』の件です^^;Aアセアセ
     表紙は同じようですが・・・曲順が私のCDと違うような
    気がしますが、それはなかった事にして・・・(w)
    ボスコフスキーとウィーン・フィルですので、伝統的な
    いわゆるポピュラーな楽曲に仕上がっております。
    やはり14曲目(トリ)の皇帝円舞曲は絶品です(^^)。

  6. うさ より:

    >kontentenさん
    なんだか、私、あっちこっちでkontentenさんに宿題をいっぱい出している人みたい
    ^^;Aアセアセ
    (まねっこ)
    CDは同じようでも、型番とかで微妙に変わっていることがあるようですので、それは同じとみなして大丈夫と思います(笑)。
    皇帝円舞曲だけは私もわかります☆ きっと細かな音が美しく転がるように響いているんでしょうね☆

  7. ななこ より:

    カナダ在住で、今日、野田あすかさんの演奏を聴き、涙が止まりませんでした。彼女の、心からピアノを愛している、大好きなんだっていうストレートな気持ちがまっすぐ伝わってきました。彼女が弾き終わった後は、スタンディングオベーションでした。私もパワーをいっぱいもらいました。
    音楽は喜び、愛、癒し、そしてエネルギーがいっぱいつまっていることを実感しました。サポートをしている周りの方々も、素晴らしいと思います。本当に素晴らしい1日でした。

  8. うさ より:

    >ななこさん
    コメントありがとうございます!!
    ななこさんのコメントから、とてもたくさんの感動が伝わってきて、野田あすかさんの演奏を私も再び思い出し、読ませていただきながら涙が溢れそうになりました(会社からアクセスしていたので、必死にこらえました)。いつも通りに演奏できたんですね。彼女の音楽性は本当に凄いと私も思っています。一度聴いたら忘れられないくらい心を掴まれたといいますか…。あのエネルギーっていったいどこからくるのでしょうね。。。パニック状態にならないかとそれだけが心配でしたが、とにかく良かったです。本当にこういうコメント嬉しいです! ありがとうございます♪ また是非遊びにいらしてください!!

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